「アレ、まともじゃないらしいで。親は、まともらしいけど。」
知らない爺さんがこちらを指さしてくる。
コインランドリーにて。
人生の半分を地方で、半分を首都圏で過ごした中立的な立場から、ぼんやりとした不満を解剖してみた。白黒つけたい。
問い:都市か、地方か。
答え:総合的には、都市。但し、人による。
∵上記チェック項目で右矢印に該当する人ほど地方は暮しやすい(マンションアパート住/家族アリ/堅い仕事)。
コロナの影響で地方移住の誘致が盛んになっている。誘致動画を見ると、都市デメリット(満員電車)と地方メリット(自然豊か)の一点比較でフェアでないと思った。
①自然が豊か
【空気がきれい】対抗(室内:空気清浄機 数万円) ※室外のきれいな空気:priceless
首都圏の外気はよどみきっている。地方に軍配が上がる。
【水道水がきれい】対抗(浄水器/製氷機 数万円)
水道水からつくった氷が使えてうれしい。地方に軍配が上がる。
【景色(昼)がきれい】対抗(都市夜景)※昼の緑豊かな景色:priceless
昼の方が活動時間が長く、癒し効果が大きい。地方に軍配が上がる。
②運転難易度が低い 拮抗(公共交通機関の充実)
運転好きなら地方派、運転嫌いなら都市派。人による。
③家賃が抑えられる 拮抗(売り手借り手が豊富)
家賃は抑えられても、白アリ、瓦、設備修繕など維持管理費がかかる。行政サービスを自治体が補完しているので、家賃+自治会費で考えないといけない。また、持ち家の場合、売り手や借り手がおらずに退去後も維持管理費がかかり続ける。永住するかどうかで地方派、都市派に分かれる。人による。
④食費が抑えられる 拮抗(外食が充実)
一人で気軽にふらり入店しにくい。明確な目的をもって車で向かい、店員複数:客一人になる場合もある。新鮮野菜はかなり安い為、自炊機会の多い人には嬉しい。外食派なら都市、自炊派なら地方。人による。
①プライバシー侵害
「なれ合い、無断侵入、私物点検の禁止」は社宅/寮によく設けられる規則。全て侵害された。移住2年目にして、住まいが全世帯同じ苗字(血縁関係)13世帯が属する自治体内にあることを知った。身元調査もされたらしい。相当なストレス。
②全サービスの低下
・ゴミ出しが不便。毎度、役場までゴミ袋を積んで行き、氏名住所を書かされる。受付は朝2時間のみ。ペットボトル空き缶は2週間に一度のみ。夜勤バイトに入りそうになった時、役場に問合せたところ「行政では何もできません、親戚か自治体に相談してください。ちなみに私は自治会費5,000円/月払っています。」との対応。そんなバナナ!つい、そう声を荒げそうになる。
・AmazonPrime翌日配送が届かない。最寄り配送所でAmazonPrime翌日配送は自動返品される仕様に。そんなバナナ!
・都市で受けた医療は、質が高かったと実感する。老後は都市医療を受けたい。
・図書館に学習室がない。専門書がほぼ無く、新書や漫画、児童書ばかり。
③娯楽が少ない
移住前に納得済。
④仕事が少ない
移住前に納得済。
【傾向】
地方は長所(緑豊か)短所(プライバシー)ともに認識がなく未着手。一方で、都市は、緑が少ない短所を認識済み、都市デザインに緑を組込む専門資格を設けたり改善中。
形無いものの改善は難しそう。まずは、住民税を上乗せしてもいいので、自治会に入らずともまともな行政サービスを受けられるようにしてほしい。